研究概要 |
本研究は,日中間の技術交流が円滑に行われるために,技術中国語のWeb教材とそのe-ラーニングシステムを構築することを目的に進めてきており,本年度に以下の研究成果が得られた。 ・技術中国語e-ラーニングシステムの構築:昨年度から集めたマルチメディア素材を系統的にまとめ,Wikiを用いて技術中国語Web教材を作成し,Apacheを用いてWebサーバーを立ち上げ,技術中国語e-ラーニングシステムを構築した。構築したシステムは各種マルチメディアデータベースのほかに,検索機能, BBS機能などの機能も備えている。 ・冗長原理の修正:マルチメディア学習において,認知理論の七つの原理は提案されているが,それはもともと自然科学を学習するために開発されたものであった。本年度では,昨年度から検討してきた冗長原理の修正を完成し,東京工科大の中国語履修者を対象に聴取実験を行い,修正冗長原理の有効性を検証した。さらに,修正冗長原理に基づき,技術中国語Web教材の修正を行った。 ・マルチメディアによる語彙表現法:学習効果を高めるために,語彙表現の手法も非常に重要である。現在市販されている中国語関係のe-ラーニング教材における語彙表現を徹底的に調査し,それをベースにマルチメディアの特徴を活かした新しい語彙表現法の検討を始めた。まず,画像-単語表現法およびそれによる学習効果に関する実験研究を行い,実験データをベースに静止画と動画の使い分けに関するルールを提案した。
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