3年計画の2年目である平成20年度は、国内外の大学のライティングセンターの役割調査と構築について以下の研究を実施した。 1. 平成19年度に調査を実施した東京大学(駒場キャンパス)、早稲田大学、上智大学、大阪女学院大学、平成20年度に調査したコロンビア大学ティーチャーズカレッジの各大学のライティングセンターの比較分析を行った。 2. 平成19年度に調査を実施した研究代表者S・R Johnstonの勤務校である大阪女学院大学のライティングセンターに関するインタビューやアンケートを分析し、それらをもとにライティングセンター運営の改善を試みた。具体的には、アンケートで希望の多かったライティングセンターの運営時間を延長し、その結果を分析した。また、自ら進んでライティングセンターを利用している1年生とライティングセンターの利用を授業で義務付けられた学生との比較を行った。 3. アジアライティングセンターリストグループでアジア各国の大学ライティングセンターの情報交換を重ねた。 4. 日本ではほとんど前例がないライティングセンターに特化したコロキアムを実施し(2009年2月東京大学駒場キャンパス)、日本各地からライティングセンターを持つ大学、あるいはこれから設立を計画する大学が集まり、発表して互いのライティングセンターの情報を交換した。 5. 2つの学会(JACETとJALT)において、日本の大学ライティングセンターに関する情報が大学教育関係者に周知されるように、日本語と英語による発表をそれぞれ行った。
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