研究課題/領域番号 |
19520534
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研究機関 | 関西国際大学 |
研究代表者 |
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研究分担者 |
ALIPONGA Jonathan 関西国際大学, 教育学部, 准教授 (50388873)
佐々木 緑 関西国際大学, 教育学部, 准教授 (20310766)
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キーワード | 英語教育 / アジア / 教員相互サポート・評価 / COLT / 教材開発 |
研究概要 |
本研究の本年度の目的は以下の2点であった。 1.授業観察、ワークショップの継続的実施 2.教員同士が相互に授業観察・評価を行えるような、評価基準の設定およびネットワーク構築 ベトナム、タイ、日本での教員トレーニングのためのワークショップを実施した。ワークショップでは、アジア社会に於ける英語教育の問題についてともに考え、共通する問題にどのように取り組んでいくかについて議論した。また、研究グループの研究成果として作成した、教員の自己評価ツール(TSAG : Teacher Self Assessment Guide)の活用法について話し合った。継続的にワークショップを実施することによって、参加者、各地域での研究協力者および研究グループの間の人的ネットワークの構築ができた。今後は、ワークショップの継続的な実施による人的ネットワークの拡大に加え、インターネット等を利用したネットワークの拡大に取り組んでいく必要がある。 これまでの研究で、それぞれの国で抱えている問題は異なるものの、次のような共通の問題点があることが分かっている。1)授業準備や振り返りによる自己分析、自己評価をする時間が十分確保できない場合が多い。2)教員は自らの教育力を向上させたいという強い意志を持っているものの、時間、費用的な制限があり、十分な研修をうけることができない環境である。3)その結果、有効的な授業改善法を見いだすことができず、必ずしも学習者の文化に即さない輸入した英語教材や文法・訳読式の教科書を使用し、教科書の指示のまま授業をしている教員が多い。このような現状で、コミュニカティブアプローチを用いた効果的な授業ができるようになるために各教員が自らの授業を分析し、問題点を発見、解決していくためのツールとして、作成したTSAGの利用の推進を目指したが、今年度はTSAGの活用法やその効果についての概念的な議論にとどまり、実際利用してもらい、利用者から具体的なフィードバックを受けることができなかった。TSAGの普及および改訂は次年度への課題となった。
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