研究課題
本研究は新しく開発した従属変数用の尺度を用いて、日本の英語教科書の英文難易度を測定するための、より強力なリーダビリティ指標数式を開発することを目標としている。2007年の研究において、(1)文の長さ、(2)語の長さ、(3)教科書に基づいた単語難易度、そして、(4)教科書に基づいた熟語難易度を独立変数として、また、文難易度の機械的尺度を従属変数として用いた一連の重回帰分析を算出することによって、リーダビリティの線形関数(Diff)を開発した。[Diff=0.0995*Words/S+0.4302*Syllables/W+0.9800*WordDiff/W+0.0633*IdiomDiff/S+0.2815]しかしながら、分析結果を詳細に分析した結果、従属変数として用いた文の難易度の機械的尺度は、高い妥当性を保証するものとしては十分に正確なものではないことが判明した。本年度は、数式の精度を高めるために、日本の代表的英語教科書3セット15巻から抽出した916文を英語教育の3人の専門家に難易度を評価してもらい、この主観的尺度を新しい従属変数として、また、2007年開発の数式(Diff)を独立変数として用いて、線形分析および非線形分析を試みた。その結果、過去の分析結果より説明力の高い非線形関数式(NewDiff)を算出することに成功した。[NewDiff=4.6579*exp(-17.7116*0.3716^Diff)+1]
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Preprints of the 13th Conference of Pan-Pacific Association of Applied Linguistics
ページ: 59-62
Proceedings of the 4th International ICTATLL Workshop, University of Colombo, Sri Lanka, 18-19 September, 2008
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教育情報研究 24 (3)
ページ: 15-22