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2007 年度 実績報告書

琉球の家礼に関する書誌学的・文献学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19520544
研究機関琉球大学

研究代表者

山里 純一  琉球大学, 法文学部, 教授 (50166659)

キーワード家礼 / 四本堂(蔡家) / 琉球 / 冠婚葬祭 / 儀礼
研究概要

『四本堂家礼』の写本は現在までに、(1)沖縄県立博物館所蔵本、(2)石垣家本(石垣市)、(3)竹原家本(八重山博物館蔵)、(4)喜舎場英勝旧蔵本(八重山博物館蔵)、(5)識名信升家旧蔵本(八重山博物館蔵)、(6)大田静男旧蔵本(八重山博物館蔵)、(7)竹原家本(「雑録」のみ、八重山博物館蔵)、(8)上江洲家本(久米島自然文化センター蔵)、(9)崎浜秀明氏翻刻本(法政大学沖縄文化研究センター)、(10)京都大学文学部博物館所蔵本(「雑録」欠)、(11)ハワイ大学東西文化センター蔵マイクロ本、が確認されている。このうち(11)は琉球大学図書館にも複製本が収められているが、内容は(4)と(8)と同一である。したがって10冊のうち7冊が八重山に残っていることになる。これ以外には今回の調査では発見できなかった。特に八重山と対照的なのが宮古で、そこには『四本堂家礼』は全く伝わっていない。
現存の写本では(1)が最も良好でほぼ原本に近いと思われるが、他の写本との校合によれば、いくつかの異同が確認でき、また虫喰いによる欠字が補える。久米島や八重山の写本は、恐らく蔵元の役人が首里上りの際に、当時、流布していたと思われる『四本堂家礼』の写本の一つから書き写し持ち帰ったもので、八重山ではそれがさらに書写されたと見られる。但しそうした写本のうち、(8)の上江洲家本や(2)の石垣家本には校訂の跡も見られるが、これによれば、複数の写本が持ち込まれた可能性もある。ということは沖縄本島でもいくつかの写本が流布していたことになる。奥野彦三郎所蔵本を翻刻した(9)の崎浜秀明氏翻刻本は、誤読や不明文字も多く、校合の際には不確実さが残るが、どちらかといえば(8)の上江洲家本が校訂に利用した写本に近い。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] 「琉球王府の雨乞儀礼」2008

    • 著者名/発表者名
      山里純一
    • 雑誌名

      『琉球国王家・尚家文書の総合的』科研費研究成果報告書<代表者・豊見山和行>

      ページ: 22,42

  • [雑誌論文] 「災害と呪術」2008

    • 著者名/発表者名
      山里純一
    • 雑誌名

      『沖縄の災害情報に関する歴史文献を主体とした総合的研究』科研費研究成果報告書<代表者・高良倉吉>

      ページ: 41,48

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「日本古代国家と南島、琉球」2008

    • 著者名/発表者名
      山里純一
    • 雑誌名

      『古代・中世の境界領域』(高志書院)

      ページ: 71,96

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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