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2009 年度 実績報告書

地図・地球儀の分析を主とした江戸時代における北方に関する地理的情報集積過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19520546
研究機関東海大学

研究代表者

吉田 厚子  東海大学, 清水教養教育センター, 准教授 (50408069)

キーワード地図 / 地球儀 / 地理的情報 / 北方問題 / 蘭学 / 江戸時代 / 国際情報交換 / オランダ
研究概要

最終年度に当たる本年度は、前年度より継続中の発展的研究作業の完成を目指し、3年間にわたる研究成果の総合化をはかった。
(1)研究遂行に不可欠な資料の不足箇所を点検し、未収集の部分について補完作業を行った。また、前年度までに調査・収集が完了した文献史料の分析を継続した。研究代表者の吉田厚子は、地図・地球儀について、北方の地形・形状に着目し、知識や情報の系統を分析解明した。加えて、地名表記等の解析を通じて、江戸時代の知識人が行った地図翻刻作業の過程や、彼らが参考にした原図の製作年代を検証し、当該期の日本の北方に関する地理的情報収集の実態と得られた情報内容の史的意義を明らかにした。連携研究者の吉田忠は、前年度に引き続き、地球儀と天球儀の歴史に焦点を絞るとともに、オランダ語原本における北方に関する地理情報が何であったかを、当時舶載された代表的蘭書について調査し、検討した。その上で、研究成果全体の総括を行って取りまとめ、「江戸時代の日本の北方に関する地理的情報収集の実態と得られた情報の歴史的意義」に関する新知見を提示できるようにつとめた。
(2)研究代表者及び連携研究者双方が、津市図書館、津市埋蔵文化財センターにおいて、伊勢商人の稲垣家に残る江戸時代の北方地理・天文関係資料の調査、および論文作成・掲載用の写真撮影をおこなった。
(3)これまでの2年次にわたって行ってきた調査・研究を補完し、研究代表者及び連携研究者双方の成果の総合化をはかった。それらの成果は、各研究者が論文化するとともに、京都大学で開催の実学資料研究会2010年度大会・洋学史研究会3月例会京都合同研究大会などで公表した。
(4)3年次にわたり行われた本研究の全成果について、研究成果報告書を電子媒体で作成した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 間重富『魯西亜国地図訳例』の研究2010

    • 著者名/発表者名
      吉田厚子
    • 雑誌名

      東海大学総合教育センター紀要 第30号

      ページ: 81-91

  • [雑誌論文] 伝統と会通2009

    • 著者名/発表者名
      吉田忠
    • 雑誌名

      社会技術研究開発センター編『科学技術と知の精神文化-新しい科学技術文化の構築に向けて-』(独立行政法人科学技術振興機構 社会技術研究開発センター)

      ページ: 22-35

  • [学会発表] 間重富『魯西亜国地図訳例』について2010

    • 著者名/発表者名
      吉田厚子
    • 学会等名
      実学資料研究会2010年度大会・洋学史学会3月例会京都・合同研究大会
    • 発表場所
      京都大学総合人間学部
    • 年月日
      2010-03-28
  • [学会発表] 江戸時代の物質論2010

    • 著者名/発表者名
      吉田忠
    • 学会等名
      「社会のなかの科学の諸相」セミナー
    • 発表場所
      東北大学文学部
    • 年月日
      2010-01-23
  • [学会発表] 科学の劇場-科学と見世物の間2009

    • 著者名/発表者名
      吉田忠
    • 学会等名
      東北大学附属図書館企画展「江戸のサイエンス」記念講演会(招待)
    • 発表場所
      東北大学附属図書館本館
    • 年月日
      2009-10-23

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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