研究課題
基盤研究(C)
本共同研究では、日本(朝鮮、台湾、沖縄等)とヨーロッパ(イギリス、フランス、オランダ、スペイン、ドイツ等)の植民地史を、「医療」「官僚制」「人種主義」といった<近代性>の問題系に属する主題を軸に再検討した。植民地主義をグローバルな文脈で共同研究するにあたっての<比較>の必要性と危険性の両方に十分に注意を払いながら、様々な支配経験に関する実証研究を突き合わせ、相互参照を可能にする枠組および概念の創出を目指した。その結果、近年の植民地研究の鍵となっている「植民地近代性」(colonial modernity)の概念の可能性と限界が明らかになった。また共同討議の過程で、議論の対象とした植民地帝国のそれぞれが、他国との<比較>によって自国の支配を正当化し統治政策を策定していた歴史像が浮かび上がってきた。<比較>それ自体を歴史研究の対象として主題化し、植民地主義の一部としてそれを根底的に検証し直す必要性が理解されるに至ったのことも、本研究の重要な成果の一つである。
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『社会科学』(同志社大学人文科学研究所) 40巻2号(刊行決定)
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『思想』(岩波書店) 1029巻
ページ: 219-238
『西洋史学』(日本西洋史学会) 236巻
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『社会科学』(同志社大学人文科学研究所) 85巻
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文化人類学 74巻2号
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ラテンアメリカ研究年報 29巻
中国21 31巻
ページ: 285-306
思想 第1021巻
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日韓相互認識 1巻
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社会科学(同志社大学人文科学研究所) 79巻
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