本年度は、以下のような現地調査をおこなった。 1. 4月18日〜4月21日 愛知県東栄町の本郷大森諏訪南宮神社・本郷別所熊野神社など 2. 5月30日〜6月2日 山口県岩国市の広瀬八幡宮・府谷八幡宮、下関市豊北町の阿川八幡宮など 3. 6月20日〜6月24日 福岡県田川郡香春町の鶴岡八幡神社・田川市の弓削田春日神社・金国大祖神社・田川郡鞍手町の長谷観音・うきは市山北・賀茂神社など 4. 7月30日〜8月1日 徳島県吉野川市山川町の川田八幡神社・瀬詰八幡神社、三好市三野町太刀野山の出羽神社など これらの調査により、1では本郷大森諏訪南宮神社の下田六名・本郷別所熊野神社の本郷六名、2では広瀬八幡宮・府谷八幡宮・阿川八幡宮、3では鶴岡八幡神社・弓削田春日神社・金国大祖神社・長谷観音・賀茂神社、4では川田八幡神社・瀬詰八幡神社・出羽神社の名主座をそれぞれ検出することができた。 特に1で名主座が検出できたことは、従来、全く看過されてきた東日本における名主座の事例として、たいへん貴重なものである。 以上のうち、本年度は、1などの調査結果をもとに「中部・北陸地方の名主座について」、2の調査結果をもとに「山口県における名主座について」、4の調査結果をもとに「徳島県・高知県の名主座と名集落について」、合計3本の研究報告を作成することができた。 また2の調査結果は、これ以外の福岡県内の調査結果とあわせて、「福岡県における名主座について」として、平成21年度中に公表する予定である。
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