平成20年度における本研究「中世神社史料の総合的研究-神国思想と石清水八幡宮寺を中心に-」の実績と成果は、平成19年度に引き続き、その(1)として、石清水八幡宮関係史料調査研究班(A研究班)は、石川県金沢市立玉川図書館および天理大学附属天理図書館の所蔵する「石清水文書」に関し、調査・研究を進め、史料を翻刻するための研究会を運営した。次に(2)として、「神国」史料調査研究班(B研究班)の活動実績としては、主に東京大学史料編纂所架蔵影写本および写真帖、また『大日本史料』『大日本古文書』『平安遺文』『鎌倉遺文』の活字本から、「神国」の記述史料を蒐集し、目録整理を進めている。次に(3)として、史料のフィールド調査としては、石清水八幡宮の所在する八幡市を中心に地域史料を蒐集している。今後は、蒐集した史料情報について、研究代表者と研究協力者とによる研究会を実施し、史料内容を分析して、神国思想と石清水八幡宮に関する目録データベースの構築を推進することを課題としている。
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