研究課題/領域番号 |
19520593
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研究機関 | 神奈川県立金沢文庫 |
研究代表者 |
永井 晋 神奈川県立金沢文庫, 学芸課, 主任学芸員 (00443408)
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研究分担者 |
野口 実 京都女子大学, 宗教文化研究所, 教授 (40189387)
高梨 真行 東京国立博物館, 列品課, 研究員 (60356269)
鈴木 哲雄 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (20374746)
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キーワード | 地域総合研究 / 中世物流と金融 / 歴史時代の気候変動 / 中世都市鎌倉と物流 / 中世の水運と治水 / 荘園村落の変遷 / 中世の京都と鎌倉と東国 / 摂津源氏と東国 |
研究概要 |
・下総国下河辺圧にかんする史料の目録化と入力 ・日本中世の気候の変動に関する文献の収集 ・下総国下河辺圧赤岩郷及び新方のフィールド・ワーク ・下総国下河辺圧赤岩郷及び新方の変遷に関する文献資料の収集 ・科研参加者の共通理解を形成するための研究会の実施 上記調査を実施したところ、以下の諸点が明確な問題点として浮上してきた。 ・考古学的なデータによる土地の変遷史を構築する場合、微高地・丘陵部など災害に強い土地は発掘成果があがっているが、古文書等から一番豊かであったと考える土地が空白地帯になっている。 想定される理由、(1)中川水系の低地帯は住宅地となっているため、発掘されていない。 (2)河川流域は攪乱されていて遺跡が残りにくい。 (3)中世は掘立柱建築となるため、住居跡が残りにくい。 ・東北地方から続いている計画道路奥大道が、埼玉県では師禅堤防上の道路としてと考えられている。この断絶をどう考えるかが問題。 ・中世利根川は水運が盛んでなければ荘園年貢の輪送がむずかしくなるが、文献に船は表れても、考古学的なデータが出てこない。 ・京都では気候変動の研究が進んでいるが、関東では数える程しかなく、荘園の変貌に対する自然条件の影響があまり明らかになっていない。
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