研究の実施計画において、平成19年度は(1)情報収集と(2)情報整理に集中して、当該課題に関する研究の基本的データの蓄積を計るとしたが、その方針に則って研究を進めた。 (1)情報収集の成果 本年度前半においては、まず必要とされる資料のデータベースを作成し、日本から注文できる書籍および国内外の図書館・文書館に依頼して貸借やコピーの可能な文献の収集を行った。情報のグローバル化が進んでいるため、当初予想されていたよりも多くの文献を入手することが出来たため、旅費を使った海外出張による情報収集は、エジプトに絞ることにした。平成20年3月10日から3月25日にかけて、エジプトに出張し、カイロアメリカ大学・カイロ大学・アレクサンドリア図書館において、文献資料の収集を行うと共にカイロ大学のMuhammad Afifi教授(コプト社会の専門家)及びal-Ayman Fuwaz Sayyid教授(ファーティマ朝史の専門家)等の現地の研究者と情報交換・議論等を行い、それを通して当該研究の遂行に極めて有用な知識を獲得することが出来た。 (2)情報の整理の成果 日本において収集することの出来た文献資料に関しては順次整理し、データベース化を進めたが、エジプトへの海外出張が本年度の最後になったため、カイロ等で収集した資料に関しては最近到着したものもあり、現在整理とデータベース化を進めているところである。情報収集と情報の整理は平成20年度の研究計画でも継続することになっているので、研究の推進には支障を来していない。
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