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2007 年度 実績報告書

西夏時代の河西地域における歴史・言語・文化の諸相に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19520598
研究機関東京外国語大学

研究代表者

荒川 慎太郎  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (10361734)

キーワード西夏語 / 西夏史 / 西夏仏教 / 河西地域
研究概要

本研究は、11-13世紀に中国西北地域の要衝を占めた西夏の歴史・言語・文化に関して、研究協力者と共同して多角的な考察を行なう。特に、西夏の支配地域にとって重要かつ、未開拓の領域を中心課題とする。本年度は研究計画の初年度である。研究対象となる地域から出土した西夏語文献の基礎的な調査と研究を行なった。その内容と意義、今年度の成果などを述べる。
本年度の主な調査・研究は1)日本蔵西夏文献の収集整理、2)ロシア所蔵西夏語文献の調査・分析、に大別される。1)は、最終的に『日本蔵西夏文献』(仮題)の公刊を予定している。研究代表者荒川、研究協力者(佐藤貴保他)、及び中国・寧夏回族自治区の研究者(李範文、武宇林他)が共同編集を進めている。日本に所蔵される西夏語文献は内容的に希少で、河西地域出土品も多く含まれる。今年度は、日本各所蔵機関で文献を調査し、図版の選定と同書の試作品という段階まで進展した。2)は、ロシアに所蔵される西夏語文献の閲覧、調査、研究である。荒川、佐藤貴保(身分変更に伴い研究分担者から研究協力者へ)、小野裕子(研究協力者)は、ロシア国サンクト・ペテルブルグ市、東方文献研究所に所蔵される西夏語文献を閲覧し、それぞれ、チベット語から訳された西夏語仏典、西夏文による法令集、西夏の軍事法典などの研究を進めた。
いずれも西夏時代の河西地域の言語、仏教、歴史を知る上で欠かせない研究であり、難解な西夏文字による文献資料の解読と、それに基づく文献の研究は世界的に価値のあるものである。
荒川は一部を論文に発表した他、小野は本研究の成果として「西夏文軍事法典『貞観玉鏡統』の成立と目的及び「軍統」の規定について」(『遼金西夏史研究の現在』(1),東外大AA研,2008.6刊行予定)を執筆した。刊行が翌年度以降に延びた課題も少なくないが、内容の精度を高めて公開したい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 西夏文字・梵字文書2008

    • 著者名/発表者名
      荒川 慎太郎
    • 雑誌名

      『ハラホト出土モンゴル文書の研究』(図書)

      ページ: 210-214

  • [雑誌論文] 黒城出土西夏語音韻学資料考2007

    • 著者名/発表者名
      荒川 慎太郎
    • 雑誌名

      『黒水城人文与環境研究-黒水城人文与環境国際学術討論会文集』(図書)

      ページ: 562-570

  • [雑誌論文] 「漢字系文字」の世界2007

    • 著者名/発表者名
      荒川 慎太郎
    • 雑誌名

      『月刊言語』2007年10月号

      ページ: 16-23

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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