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2009 年度 実績報告書

19世紀前半ブランデンブルク農村社会の紛争と社会的調整に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19520620
研究機関山形大学

研究代表者

山崎 彰  山形大学, 人文学部, 教授 (30191258)

キーワードブランデンブルク史 / 農村史 / 紛争 / ロッホウ家 / プロイセン改革 / ビュドナー
研究概要

平成21年度には、19,20年度にブランデンブルク州立中央文書館で収集し、入力を行った文書(BLH.Rep.37.Reckahn)の整理と、日本国内における補充的な文献収集を行った。データの整理においては、主た6点に中心を置き、以下を明らかにしていった。
(1)18世紀のロッホウ家とその周辺の領主、特に他系統のロッホウ家、及びブランデンブルク市による低湿地をめぐる境界紛争。低湿地は干拓によって優良牧草地に転化したが、この紛争の背景には領主経営における農法改良があったと思われる。(2)18世紀における領主と農民間の賦役負担をあぐる裁判紛争。両者の争いの背景には、あいかわらず経営の中心を穀作に置いていたことがあったが、しかし領主経営において牧畜の比重が高まったことで、賦役労働への必要を減じていたことを明らかにした。(3)農民の相続財産の分析によって、領主から貸与された動産に対して自前の動産の重要性が高まり、農民経営の自立化がうかがえることを明らかにした。(4)19世紀の領主経営の分析によって、賦役労働の廃止がプロイセン改革直後に実施され、労働力の近代化に素早く対応していたことを明らかにした。(5)プロイセン改革とその農業立法が農民経営に与えた影響を分析した。(6)領主と農民との間で、「調整」「償却」「共有地分割」が早期に、順調に実行されたのに対し、ビュドナー(園地農)の共有地用益権や賦役の償却をめぐる紛争解決は長期化した。しかし結果的には彼らも土地所有者として転化することに成功した。
以上によって、19世紀の階層化されたブランデンブルク農村社会は18世紀の身分制社会がそのまま転化したものであるとはいえ、それぞれの階層の近代的土地所有者化への努力と、それを背景にして生じた相互間の紛争解決の結果でもあったことが明らかにされた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 書評「及川順『ドイツ農業革命の研究』」2009

    • 著者名/発表者名
      山崎彰
    • 雑誌名

      農業経済研究 81-1

      ページ: 26-28

  • [雑誌論文] 書評「肥前榮一『比較史のなかのドイツ農村社会』」2009

    • 著者名/発表者名
      山崎彰
    • 雑誌名

      歴史と経済 205

      ページ: 56-57

  • [学会発表] Japanische Forschungen zur Preussischen Reform2009

    • 著者名/発表者名
      山崎彰
    • 学会等名
      ドイツ・ヨーロッパセンター(東京大学)シンポジウム
    • 発表場所
      東京大学駒場キャンパス
    • 年月日
      2009-09-19
  • [図書] 郷土愛の夢(近代社会思想コレクション第2巻)2009

    • 著者名/発表者名
      メーザー, 訳者:山崎彰, ほか3名
    • 総ページ数
      406
    • 出版者
      京都大学学術出版会

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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