本研究の年代の再検討や年代決定にあたっては、相対年代では土器型式編年、絶対年代では炭素14年代およびそれを西暦に換算した較正年代を活用している。 (1)炭素14年代測定用試料の選定と採取 先行研究を参考にしながら新たに出土した類例や遺漏のあった類例を補いながら資料を集成し、その中から研究上意味があって出土量が多い栽培植物・堅果類を選定した。そして19年度は6遺跡23点の測定を実施することとし、その内訳は石川県三引遺跡9点、同県中屋サワ遺跡1点、同県米泉遺跡1点、同県真脇遺跡2点、東京都下宅部遺跡5点と大阪府三宅西遺跡5点である。 (2)加速器炭素14年代測定のための前処理と測定 炭素14年代測定の試料である栽培植物・堅果類の前処理(化学処理〜グラファイト化)は、研究協力者の工藤雄一郎が担当した。炭素14年代測定は加速器質量分析計が設置されている名古屋大学年代測定総合研究センターに依頼する予定であったが、19年度秋から建物の耐震改修工事が始まり、同センターで測定することができなくなった。そのため民間機関に測定を依頼した。 (3)研究成果の発表 Society for American Archaeology 73rd Annual Meeting に出席し、Symposium Japan and NW Coast(US/CAN)Wet Site Connectionに参加する。
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