研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は、墓葬に副葬された青銅礼器を資料として、春秋時代社会の特質を明らかにすることにある。前期から中期前半にかけての青銅礼器は西周の延長線上にあり、地域性に乏しい。しかし中期後半になると地域性が顕著になり、政治的な分裂が反映される。反面、青銅礼器の変化は地域を越えて共有されており、その背景には政治的な分裂を越えて共有された規範の存在が窺える。春秋時代はこのような規範による緩やかな統合に根ざした社会であったと考えられる。
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比較考古学の新地平(菊池徹夫)
ページ: 825-862