• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

オルタナティブな食料生産システムからみた農業地域の発展機構に関する地理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19520672
研究機関愛知教育大学

研究代表者

伊藤 貴啓  愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (10223158)

キーワードイノベーション / 知識経済 / IPM / 農業地域の自立的発展 / 高知県 / オランダ / MPS
研究概要

本研究は、「農業地域の自立的発展に結びつく、イノベーションの連続的生起メカニズム」をIPMを指標に実証的に解明するものであり、昨年度を受けて本年は、主に以下の2点から研究を進めた。
日本におけるIPM普及の地域的差異の解明昨年度までの研究成果とともに、本年度の資料収集とデータ整理、主産県での聞きとり等から日本におけるIPM普及とその地域差に関して、11月の人文地理学会(於、筑波大学)で「日本における病害虫管理(IPM)の地域的普及に関する予察的研究」と題して発表した。そこでは、日本におけるIPMは西南暖地諸県、とりわけ集団的導入は高知県・福岡県などの施設園芸諸県で早く、各県での導入過程をみると地域内に「学ぶあう仕組み」が有るかどうかが普及の鍵であることを指摘した。また、日本のIPM普及に大きな影響を与えているオランダ農業についてその概略を『地理教育講座』で報告するとともに、近年の変化を景観的視点から報告した。同時に、日本へのMPS普及の状況を示した。
高知県における普及の地域的差異の実証的研究昨年度に続き、IPM普及の先進県として、高知県を選択して、その普及過程について農家を単位として調査を芸西村で行った。昨年度は、IPM導入に適したピーマン栽培の農家での調査を行ったが、本年度はピーマン農家とともにナス農家での聞きとりを実施した。その結果、同地区のIPM普及には地域リーダーによる社会的ネットワークに伴う情報の伝達が重要であり、それらリーダーに産地発展をオーガナイズするリーダーと技術革新をもたらすリーダーが有ることが明らかになった。これらの研究成果は2009年3月の日本地理学会(於、帝京大学)で発表した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] オランダ農業は「景観常新」?2009

    • 著者名/発表者名
      伊藤貴啓
    • 雑誌名

      地理 54-5 (印刷中)

      ページ: 12

  • [学会発表] 高知県芸西村における総合的病害虫管理(IPM)の普及と産地の自立的発展2009

    • 著者名/発表者名
      伊藤貴啓
    • 学会等名
      日本地理学会
    • 発表場所
      帝京大学
    • 年月日
      2009-03-28
  • [学会発表] 日本における総合的病害虫管理(IPM)の地域的普及に関する予察的研究2008

    • 著者名/発表者名
      伊藤貴啓
    • 学会等名
      人文地理学会
    • 発表場所
      筑波大学
    • 年月日
      2008-11-09
  • [図書] 中村和郎, 高橋伸夫, 谷内達, 犬井正編『地理教育講座IV地理教育と系統地理』〔4-4-2低地の生活(オランダ)を執筆〕2009

    • 著者名/発表者名
      伊藤貴啓
    • 総ページ数
      876-893
    • 出版者
      古今書院

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi