研究課題/領域番号 |
19530010
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
北村 隆憲 東海大学, 法学部, 教授 (00234279)
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研究分担者 |
深谷 安子 東海大学, 健康科学部, 教授 (20238447)
江本 厚子 東海大学, 健康科学部, 准教授 (70290054)
木村 勇介 東海大学, 健康科学部, 助教 (60439677)
樫田 美雄 徳島大学, 大学院・ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 准教授 (10282295)
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キーワード | 法社会学 / 相互行為分析 / 介護保険 / 会話分析 / エスノメソドロジー |
研究概要 |
(具体的内容)平成22年度は、これまでの、介護認定調査および介護認定調査会におけるビデオデータとインタビューデータとを統合的に利用して、相互行為分析、特にエスノメソドロジー由来の会話分析の知見とアプローチとを用いて、データを分析して、正解に結びつけることを試みた。ただ、当初の予定よりも、データ取得に関して、困難に出会ったため、データの量(数)としては、予定に満たないデータ数となったが、ビデオデータの品質は良好であり、また、ビデオデータを映写しつつ、実際の認定調査員からコメントを求める私たちの研究方法論により、有益な分析を行うことができた。 また、年間を通じて継続的に、研究会を開催して、各研究者からの分析を相互に批判しあうことにより、一定の成果を生み出したといってよい。 (意義と重要性)介護保険法制度について、これまでの法学による研究は、介護保険制度の制度としての適切性について理念的に検討されることがほとんどであった。これに対して、本研究では、介護保険制度における要介護認定調査と認定調査会についての、実際の調査場面、審査会場面を録音・録画することによって、認定調査においては、対象者本人や家族との間で実際にどのような相互行為が行われているのか、また、認定審査会については、実際の審査委員の間でどのように審査が行われていくかについて、自然に生じている録画データに基づいて、質的に実際の相互行為を分析することによる、これまでになり分析が行われ、その結果、それらの相互行為上の諸特徴を見出すことができた点に、本研究の意義と重要性が存在する。
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