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2008 年度 実績報告書

環境公共利益訴訟の理論と実態-国際比較と日本における制度設計-

研究課題

研究課題/領域番号 19530025
研究機関大阪大学

研究代表者

伊達 規子 (大久保 規子)  大阪大学, 法学研究科, 教授 (00261826)

キーワード団体訴訟 / 公共利益訴訟 / 環境訴訟 / 環境NGO / NPO / 行政訴訟 / 司法アクセス / 協働 / オーフス条約
研究概要

平成20年度は,環境公共利益訴訟の最新の国際動向について把握するため,各種の国際会議に出席するとともに,国内の実務家(弁護士等)と日本の制度設計について意見交換を実施した。
具体的には,第1に,EU地域の動向に関しては,5月にEU本部で行われた環境司法アクセスに関する会議に出席し,EU各国の最新状況について情報収集を行うとともに,NGO,裁判官等と意見交換を行った。また,6月には,オーフス条約締約国会議に出席し,中央アジア,アメリカのNGOや専門家を含め,広く意見交換を行った。
第2に,アジアの動向については,4月に韓国環境法政策学会の招聘でソウルを訪問した際,韓国の専門家から情報収集を行った。また,5月に台湾で開かれた東アジア行政法学会に出席し,台湾,韓国の環境法の専門家と意見交換を行った。
第3に,アメリカの動向については,カリフォルニア大学バークレー校を8月に訪問して資料収集を行うとともに,現在環境訴訟を提起している環境団体よりヒアリングを行った。
これらの作業により,EUでは,環境公共利益訴訟が一般的な訴訟形態として定着しているが,団体訴訟,民衆訴訟等,各国の方式には多様性があることを確認した。また,台湾では,環境公共利益訴訟が導入されており,実際の訴訟の数は少ないが,訴権を背景にして,交渉による解決が行われる場合があることが認識できた。以上の成果については,論文として順次公表を始めたほか,弁護士会,NGOまたは行政主催の各種講演会で,情報発信し,日本の制度設計について環境アセスメント等を題材に具体的に検討した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (6件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 処分性の拡大論と計画争訟の行方--浜松土地区画整理事業計画大法廷判決を契機として2009

    • 著者名/発表者名
      大久保規子
    • 雑誌名

      ジュリスト 1373号

      ページ: 58-64

  • [雑誌論文] ドイツにおける環境・法的救済法の成立(2)2008

    • 著者名/発表者名
      大久保規子
    • 雑誌名

      阪大法学 58巻2号

  • [雑誌論文] ドイツの環境損害法と団体訴訟2008

    • 著者名/発表者名
      大久保規子
    • 雑誌名

      阪大法学 58巻1号

      ページ: 1-33

  • [雑誌論文] 環境公共利益訴訟の国際的展開(3)2008

    • 著者名/発表者名
      大久保規子
    • 雑誌名

      環境と正義 2008年4月号

      ページ: 4-6

  • [雑誌論文] 行政事件訴訟法改正・行政不服審査法改正(特集 立法による行政の変革と公法学)」2008

    • 著者名/発表者名
      大久保規子
    • 雑誌名

      法律時報 80巻10号

      ページ: 47-53

  • [雑誌論文] 環境公益訴訟と行政訴訟の原告適格-EU各国における展開-2008

    • 著者名/発表者名
      大久保規子
    • 雑誌名

      阪大法学 58巻3=4号

      ページ: 103-126

  • [学会発表] 生物多様性の保全をめぐる訴訟2008

    • 著者名/発表者名
      大久保規子
    • 学会等名
      環境法政策学会
    • 発表場所
      広島修道大学
    • 年月日
      2008-06-11

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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