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2007 年度 実績報告書

国際司法裁判所における証明責任法理及び証拠法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19530041
研究機関桐蔭横浜大学

研究代表者

内ケ崎 善英  桐蔭横浜大学, 法学部, 教授 (70257426)

キーワード国際司法裁判所 / 証拠法 / 証明責任 / ICJ / ICJ訴訟法 / フランス証拠法 / 書証主義 / 職権主義
研究概要

2007年には、国際司法裁判所証拠法および証明責任の法理に関する比較法的検討と、フランス証拠法の研究に従事した。国際司法裁判所と比べ、WTOのパネル手続では、証拠法の問題に多くの検討が加えられてきており、参考にできる点が多いことが判明した。また、国際海洋法裁判所の先例でも、まだ件数は少ないが、証拠の問題は重視されている。国際司法裁判所が有する特性が他の二裁判所と異なる道を選ばせているのではなかろうか。他の二裁判所は、特定分野の紛争に限定されており、かつ、包括的な立法条約(群)を背景として設立されている。これに対し、国際司法裁判所は付託される紛争の範囲がきわめて広く、その結果、特定条約の適用のみでは解決できない問題を含んでいるために、証拠法および証明責任の問題においても他の裁判所と比べ、ユニークな道を選ばざるを得ないのではないかとの仮説に至った。この点は、国際司法裁判所証拠法の法政策的考察に大きな影響を与える問題であり、軽視することなく、十分な分析を継続したい。
各国の国内法における証拠法の発達を比較検討して、国際司法裁判所証拠法の基礎的研究とするため、アメリカ、ドイツ、フランスなどの諸国の証拠法の研究を並行的に行っているが、2007年には、とくにフランス証拠法の検討に多くの時間を割いた。大陸法と一概にいっても、ドイツとフランスとの違いは大きい。とくに、書証主義と裁判所の裁量の範囲に注意しなければならない。パリに1週間ほど滞在し、実際の法廷を傍聴したが、教科書的知識から得られる概括的イメージとはかなりかけ離れるものであった。しかし、たまたま傍聴した法廷が一般的でないものばかりであった可能性も残り、再度、法廷傍聴を繰り返す必要を感じている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 紛争処理手続の多元化-制度設定による客観化から内実の客観化へ2007

    • 著者名/発表者名
      内ヶ崎善英
    • 学会等名
      国際法学会
    • 発表場所
      帝塚山大学
    • 年月日
      2007-10-06

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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