ブッシュJr政権によるバックラッシュの一環として、フェミニズムに対するバックラッシュの検討を行った。そしてその前提として、フェミニズムそのものの展開をフォローし、『アステイオン』誌に3回の連載を開始した。2007年度にはその(上)を執筆、掲載した。フェミニズムを政治学の歓点から検討した日本における文献は少なく、本論文は、学界に寄与しえたと自負している。 日本における草の根ナショナリズムの実態を探っていく内に、日本の右翼ポピュリズムともいうべき石原慎太郎を検討対象として取り上げる必要を痛感し、今年度は、石原都知事と右翼ナショナリズムの関連を、ジャーナリストや改革の対象となった首都大学東京の関係者などに、広範なインタビューを行い、首都大学の改革について小論をまとめた。また、都立高校についても調査を行ったので、2008年度には、これをまとめたい。 東京大学東南アジア研究所の研究会に参加し、アメリカと日本のポピュリズムの共通性と違いとを論じた論文、Japanese Neoliberal Populism in Comparative Perspectiveを発表した。本論文は、英文で、2008年度に刊行される予定である。
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