本研究は、戦前から戦後の「知日派米国人」の日本に対する共通認識を解明しながら、彼らの戦前から戦後の日米関係に対する貢献を分析・解明する事例研究である。この事例研究を通じて今まで殆ど取り上げられていない日米関係の断面を描くこととなる。平成20年度は、研究テーマについて、日本国際政治学会で発表を行うことができた。2008年10月24日つくば国際会議場で開催された分科会で発表を行った。発表内容については、現在学術誌に投稿中である。研究テーマに関する別の論文も現在投稿中である。現在、コールグローブに関する論文を執筆中であり、平成21年度に投稿を行う予定である。平成20年度は、予定していた海外へ資料調査を行えなかったため、これを平成21年度に行う予定である。研究課題に関連する研究書を現在執筆中である。コールグローブの研究に関係するが、NHKが制作中で平成21年5月放映予定のドキュメンタリーのプロデューサーから取材があった。同人に対しては、平成19年度に刊行したコールグローブに関する拙稿を渡し、コールグローブ文書のなかにある美濃部達吉との書簡について話した。番組では、拙稿で取り上げた内容(コールグローブが満州事変直後に、日本の天皇は日本の象徴であるという記述を行ったことやコールグローブと美濃部の関係)について、紹介する可能性がある。
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