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2008 年度 実績報告書

若泉敬と日米繊維交渉

研究課題

研究課題/領域番号 19530139
研究機関日本大学

研究代表者

信夫 隆司  日本大学, 法学部, 教授 (00196411)

キーワード若泉敬 / 佐藤榮作 / リチャード・ニクソン / ヘンリー・キッシンジャー / 宮澤喜一 / 日米繊維交渉 / 沖縄返還 / 核密約
研究概要

本研究は、1969年から1970年にかけておこなわれた日米繊維交渉の実態を解明することを目的とした。その中で、沖縄返還交渉において、当時の佐藤栄作総理の密使として活躍した元京都産業大学教授若泉敬が、日米繊維交渉において果たした役割を解明することに重点を置いた。以下の研究成果を挙げた。
(1)若泉は、1970年4月末、国際会議出席のため、ワシントンDCを訪れる機会があった。その際、難航を極めていた日米繊維交渉の解決を図るべく、ヘンリー・キッシンジャー大統領補佐官と会談する機会を持った。会談では、米側から繊維自主規制案を提出してもらい、それを、今度は日本案として提示するシナリオが作成された。これまで、まったく知られることのなかった若泉訪米時の活動が本研究により明らかになった意義はきわめて大きい。
(2)米側から提示された案は2つであった。それらの案を若泉は日本に持ち帰り、佐藤総理に手渡す。5月、パリでOECD会合が開かれた機会に、在米大使館の牛場大使、吉野公使、中山在ジュネーブ大使らとそれらの案を検討する。さらに、6月、宮澤-スタンズ会談が開かれる。これらすべてに、若泉-キッシンジャー・チャネルが関与し、日米繊維交渉を解決しようと働きかけていた。これを解明できたことは、本交渉の意義を考える上で、きわめて重要な成果であった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] 若泉敬の訪米(1970年4月)と日米繊維交渉2008

    • 著者名/発表者名
      信夫 隆司
    • 雑誌名

      政経研究 45巻2号

      ページ: 65-108

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 宮澤-スタンズ会談の真相--1970年6月の日米繊維交渉--2008

    • 著者名/発表者名
      信夫 隆司
    • 雑誌名

      政経研究 45巻3号

      ページ: 1-46

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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