研究課題/領域番号 |
19530141
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
福田 耕治 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (20165286)
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研究分担者 |
堀口 健治 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (80041705)
須網 隆夫 早稲田大学, 大学院・法務研究科, 教授 (80262418)
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キーワード | 地球公共政策 / EU / リスク・マネジメント / 科学技術政策 / 食の安全 / 地球環境政策 / 社会保障政策 / 医療・保健政策 |
研究概要 |
リスクマネジメントは、人間の活動の結果として生じる悪い事態を回避し、あるいほ起きる碓準をできるだけ低くし、不幸にして起こった場合にも社会的な影響、深刻度をできるだけ低くし、被害を最低限度に抑え込もうとする営みである。リスクには、気候変動など環境に関わるリスク、世界金融危機など経済活動にかかわるリスク、安全保障・防衛にかかわるリスク、健康・医療にかかわるリスク、テロや犯罪にかかわるリスク、雇用にかかわるリスク、食の安全にかかわるリスク、など地球規模のリスクから個人のリスクまで、また現在のリスクから将来に及ぶ世代を超えるリスクまで多様であるが、それらは相互に関係している。以上のようなEUのリスク管理の事例として、第1に、気候変動など環境に関わるリスクについては、2008年9月日本公益学会で報告し、2009年4月に「グローバル・ガバナンスとEUの持続可能な発展戦略-気候変動抑制と再生可能エネルギー政策を事例として」福田耕治編『EUとグローバル・ガバナンス』(早稲田大学出版部)を刊行した。第2に、EUにおける高齢社会のリスクマネジメントについては、2009年6月刊行予定の福田耕治編『EU・欧州統合研究』「EUの高齢政策とリスク管理」(福田耕治)において、EU・欧州諸国が当面する人口学的状況と課題を明らかにし、この課題に対応するための高齢者雇用の現状と雇用可能性を検討し、CSR活動とリスク管理の関連性を考察した。第3に、EUによる国際テロリズムへの法的規制とリスクマネジメントのあり方を「EU対テロ規制と法政策」(須網隆夫)をとりあげ、考察した。さらに同書には、「EUのタバコ規制政策と健康リスク管理」を所収し、企業活動と個人の消費行動を制御と健康リスクや医療費、年金等の経済リスクの管理など、さまざまなステークホルダーの視点から地球公共政策とリスクマネジメントを考察している。
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