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2007 年度 実績報告書

少子化に伴う労働人口減少に関する経済分析のための複雑系数理経済モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 19530165
研究機関九州東海大学

研究代表者

高木 一郎  九州東海大学, 応用情報学部, 教授 (90226746)

研究分担者 田畑 稔  大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70207215)
山崎 松男  九州東海大学, 応用情報学部, 教授 (90331074)
キーワード複雑系数理経済 / 少子化 / 内生的経済成長 / 人口動態 / エージェント・ベース / 計算機シミュレーション / 労働力減少 / 人口移動
研究概要

平成19年度には、人口動態のセンサスについての統計資料を精査し、労働力移動の主要要因の分析を行った。また、人口減少の効果は、主に微分方程式で記述される連続力学系について詳しく研究されてきたが、本研究では、エージェント・ベースド・モデルにこの効果を組み込むために、離散力学系の基本的な性質を研究した。さらに、少子化現象を伴う労働力移動の複雑系数理経済モデルの解析の準備として、少子化を伴わない(出生率と死亡率が等しい)人口移動のみを行う複雑系数理経済モデルの構築を試みた。先ず、この構築された人口移動モデルの正確さを検証するために、日本国内にある種のレトロウイルス(ヒト成人T細胞白血病ウイルス)の感染分布に適用して、同ウイルスのキャリアが地理的に大きく偏っている様子を正しく再現できるかを試みた。これは、構築した労働力移動モデルの精度を検証するために、必要な補助的研究と言える。その結果を論文として発表したが、構築したモデルが十分に正しく現象を記述する事ができる実証性の高いモデルであることが判明した。エージェント・ベースド・モデルを用いて人口移動を表現する場合、人口移動の際に各個人が収集する移動情報量のエントロピーの問題が重要になってくる。この数理経済モデルの数値シミュレーション結果を、この情報量のエントロピーを使って解析することが必要になるわけである。そのため準備としてエントロピー係数の問題を解決して、論文として発表した。しかし、このような解析では、総人ロ一定という条件の下で数理解析が実行されており、総人口が不変量として重要な役割を果たしている。しかしながら,総人口が短期間で急激に減少する場合、このような不変量は使うことができず、人口減少の効果によって,エントロピーの評価がどんどん悪くなるという困った現象が現れる.この困難の解決が平成20年度の大きな研究課題である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Entropy correlation coefficient for measuring predictive power of genera-lized linear models2007

    • 著者名/発表者名
      N.Eshima and M.Tabata
    • 雑誌名

      Statistics & Probability Letters, Elsevier Science Vol.77 Issue6

      ページ: 588-593

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Why is the distribution of HTLV-I carriers geographically biased?:An Answer through a mathematical epidemic model2007

    • 著者名/発表者名
      M.Tabata and, et. al.
    • 雑誌名

      Mathematical Medicine and Biology:A Journal of the IMA, Oxford University Press Vol.24

      ページ: 149-167

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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