研究概要 |
LSEの学派的特徴を,F.A.ハイエク,L.ロビンズの市場経済論でもなく,G.D.H.コール,H.ラスキの社会主義論でもない,「公共政策論」の系譜に着目して位置づけるという目的のもとで研究を進め,ウェッブ夫妻の福祉国家論における行政学的経済思想を再構成し,「商学」と結びついた「行政学」の研究中心地としてのウェッブ夫妻によるLSE設立の背景を究明した。このことで,LSE行政学派とも言える,ウェッブ夫妻,H.ファイナー,W.H.ベヴァリッジ,W.ロブソン,B.エイベル=スミスなどの福祉国家論から,現代のグレナスター,ル・グランらの公共政策論への系譜の存在が見えてきた。
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