本年度はセミパラメトリックに推定する前段階としてパラメトリックな統計モデルを組み立て修学行動を分析した。 エジプトの小学生の修学行動に関するデータを使って、卒業するか、それとも途中でドロップアウトをするかの決定に対して学校の質が影響を与えるかどうかを統計的に検定した。モデルからの推定の結果、全国的な学力テストの結果を用い学生の学力をコントロールし、また親の所得、兄弟の数などコントロールした結果、同じ初期能力、同じ生活条件を持つ場合、卒業時により高い学力を得られる可能性のある小学校の方がドロップアウトの率低くなることが検証できた。このことは、エジプトのような発展途上国で小学校を卒業するまで続けるか、途中でやめてしまうかを経済的な合理性によって決定いることを意味する。
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