研究課題/領域番号 |
19530188
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
森 博美 法政大学, 経済学部, 教授 (40105854)
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研究分担者 |
西村 善博 大分大学, 経済学部, 教授 (50172705)
伊藤 伸介 明海大学, 経済学部, 講師 (90363316)
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キーワード | ビジネス・レジスター / フレーム / ローリングセンサス / データベース / SSD / MAF / TIGER / RIL |
研究概要 |
本年度は本研究プロジェクトの最終年次にあたる。このため、これまで行ったアメリカ商務省センサス局、フランス国立統計経済研究所(INSEE)、およびオランダ中央統計局における調査結果を含めて全体のとりまとめを行った。 今回の研究によって企業・事業所のためのフレーム機能を持つビジネスレジスターについては、日本を除く他の全ての先進諸国ですでに整備が完了していること、さらには多くの国が企業・事業所動態分析に対応可能なレジスターを整備している事実が確認できた。また、グローバル化に伴い企業グループの把握が新たな課題として浮上している事実も本研究によって明らかにされるなど、ビジネス・レジスターの今後の課題も明確にすることができた。なお、本研究の一環として訳出したEurostatのBusiness registers recommendation manual 2003は、整備に向けての取組みがようやく開始されたわが国の統計機関にとって不可欠の基礎資料となっている。 他方、世帯フレームについては、オランダの社会統計データベース(SSD)が世帯調査のフレームとして使用されているだけでなく、調査結果を母集団に照らして補定する絶対尺度という機能を併せ持っていること、またINSEEでは、ジオコードを変数として持つ住居登録簿(RIL)が整備されていることがわかった。この点は、SSDがかつて国連が提唱した社会人口体系(SSDS)の新たな展開形態という性格を持つという事実とともに、人口・世帯統計の将来展開との関連で極めて興味深く、今後の重要な研究課題となりうるものである。
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