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2008 年度 実績報告書

不確実性下における順応的資源管理:理論と実際

研究課題

研究課題/領域番号 19530221
研究機関国際大学

研究代表者

柿中 真  国際大学, 国際関係学研究科, 准教授 (40421234)

研究分担者 KIM Donghun  国際大学, 国際関係学研究科, 准教授 (60387313)
小谷 浩示  国際大学, 国際関係学研究科, 講師 (80422583)
キーワード最適資源管理 / 動学最適制御問題 / 過程誤差 / 測定誤差 / 生物経済モデル
研究概要

外来種管理など資源管理にかかる最適管理問題は、生態系破壊や農業被害にかかる最重要課題である。まず、捕獲効率の相違が最適戦略に与える影響を、決定論的動学離散時間モデルを構築した上で、解析的分析と数値計算実験に基づき理論的に考察した。最適戦略が捕獲効率に依存していることを理論的に示した上で、一般に最適と考えられている取り残し一定戦略に注目しつつ、導出された結果の経済的含意を検討した。次に、他の資源管理問題と同様に外来種管理においても不確実性が存在し、それら不確実性を事前に考慮した管理戦略についてモデルを拡張しつつ考察した。特に、外来種が翌期にどの程度増殖するか分からないとする「過程誤差」及び政策決定者が現状の外来種個体数について不正確にしか把握できないとする「測定誤差」という二つの不確実性が最適戦略にどのように影響を及ぼすのかを不確実性動学離散時間モデルを構築し、解析的分析と数値計算実験に基づき理論的に検証した。過程誤差のみが存在する場合においては、基本的に取り残し一定戦略が概ね最適となるものの、過程誤差及び測定誤差の両誤差が存在する場合においては、取り残し一定戦略が最適とはならないことが示された。特に、測定誤差が存在すると最適戦略の解析的特徴付けが難しくなり、数値計算実験が有効な分析手法であった。また、それら二つの不確実性(誤差)の程度が変化するにつれて、最適戦略がどのように影響されるのかに関する検証も行った。さらに、動学的評価関数で表される長期的社会厚生が不確実性の程度の変化によりどのように影響を受けるのかについても分析を行い、最適管理政策の具体的政策含意について議論を行った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Optimal Escapement Levels on Renewable Resource Management under Process Uncertainty : Some Implications of Convex Unit Harvest Cost2008

    • 著者名/発表者名
      Koji Kotani, Makoto Kakinaka, Hiroyuki Matsuda
    • 雑誌名

      Environmental Economics and Policy Studies 9(2)

      ページ: 107-118

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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