研究課題
平成21年度は平成20年度に引き続き「欧米の課金、財源調達制度の比較、評価」を実施したほか、「短期、長期道路費用関数の推定」「受益者負担による道路整備のシミュレーション分析」に取り組んだ。1.欧米の課金、財源調達制度の比較、評価全国対距離課金を2011年から導入する予定で制度設計をしているスウェーデン、オランダについて追加分析をした。特にオランダについてはTRB論文、オランダ政府ウェブ公開資料を重点的に調べ整理した。2.短期、長期道路費用関数の推定整理した費用および負担データを用いて、被説明変数が短期平均費用および短期限界費用である関数の推計を試みた。なお、説明変数としては交通量(需要)、道路容量(供給)およびその他の諸要因を用いた。短期平均費用関数の包絡線に基づき、長期的な平均費用関数を推計した。3.受益者負担による道路整備のシミュレーション分析「費用と負担の一致」の枠組みに基づくシミュレーション分析を実施した。道路種別ごと:交通量あたりの社会的限界費用が高い道路を走行する自動車により高い対距離課金を課す。平均費用以上の収入は新規投資に用いることとした。以上の分析に基づき、社会的に望ましい対距離課金道路計画のあり方を検討した。また、その成果を論文として取りまとめた。
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