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2008 年度 実績報告書

地域経済の活性化と地域金融機関の役割

研究課題

研究課題/領域番号 19530286
研究機関専修大学

研究代表者

小藤 康夫  専修大学, 商学部, 教授 (60142832)

キーワードリレバン / トラバン / 中小企業金融 / 大手銀行 / 金融技術 / クレジット・スコアリング / 地域金融機関 / 貸倒リスク
研究概要

地域金融機関はリレーションシップバンキングに基づきながら中小企業に融資し、一方、大手銀行はトランザクションバンキングに従いながら大企業に融資する構図が暗黙のうちに描かれている。だが、中小企業金融は地域金融機関だけでなく大手銀行による融資も可能であろう。金融機関である限り、大手銀行も借り手の経営内容を十分に審査し、融資した後も監視活動を続ける。それゆえ、大企業だけでなく中小企業への貸出も十分に対応できる体制にある。また、中小企業金融はなにもリレーションシップバンキングだけが有効な手法でない。金融技術の高度な発達からトランザクションバンキングも利用できる時代にはいっている。それは新しい中小企業金融と呼ばれ、その代表としてクレジット・スコアリングなどはトランザクションバンキングによる中小企業向け貸出として大手銀行にも確実に浸透し始めている。
こうした現実を目の当たりにすると、中小企業向け貸出は地域金融機関だけがリレーションシップバンキングの機能を発揮するという従来の考え方に疑問を持たざるを得なくなる。中小企業金融は大手銀行にとっても魅力的な貸出市場であるように映る。特に新しい中小企業金融は地域金融機関よりも大手銀行のほうが優位な立場にあろう。なぜなら、それはトランザクションバンキングの応用分野であり、しかも資金規模が大きいほど貸倒リスクが正確に把握できるからである。
本年度はこうした視点から大手銀行による中小企業金融の可能性を探り、その成果を研究書『中小企業金融の新展開』として出版した。これからは後半に向けて新たに研究を進めていく計画である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 大学経営の構造と機能2009

    • 著者名/発表者名
      小藤 康夫
    • 雑誌名

      研究報告(成城大学経済研究所) 第50号

      ページ: 1-28

  • [雑誌論文] 保険商品の銀行窓販と拡張メカニズム2008

    • 著者名/発表者名
      小藤 康夫
    • 雑誌名

      保険学雑誌 第600号

      ページ: 247-262

  • [雑誌論文] 大学経営と規模の優位性2008

    • 著者名/発表者名
      小藤 康夫
    • 雑誌名

      商学研究所報 第40巻第1号

      ページ: 1-41

  • [雑誌論文] 生保経営のフレームワーク---生保会社の企業価値を形成する4つの原動力---2008

    • 著者名/発表者名
      小藤 康夫
    • 雑誌名

      共済と保険 第50巻第7号

      ページ: 16-22

  • [図書] 中小企業金融の新展開2009

    • 著者名/発表者名
      小藤 康夫
    • 総ページ数
      131
    • 出版者
      税務経理協会

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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