• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

金融の証券化の進展が金融機関の融資活動ならびにリスク管理に与える影響について

研究課題

研究課題/領域番号 19530287
研究機関中央大学

研究代表者

高橋 豊治  中央大学, 商学部, 教授 (10211343)

キーワード証券化 / 信用リスク / 金利リスク / スプレッド / 格付け / イールド・カーブ / リスク管理 / 主成分分析
研究概要

本年度は最終年度として、証券化の進展が金融機関の融資・審査の業務への影響、マクロ経済への影響、個々の企業のリスクテイクの変化、などの視点を中心に研究成果を整理してきた。また当初より分析を継続してきた社債市場でのスプレッド分析、金利リスクの分析に関しては、イールド・カーブ(利回り曲線)の動きを規定する要因に関する主成分に加え、証券化進展のもとでのリスク管理において重要な側面と考えられることから、国債利回りとスワップ金利とのスプレッドの影響要因分析、公社債流通市場におけるLIBORスプレッドの計測と影響要因分析も並行して進め、証券化商品も含めた格付データ、社債、金利データの入手・整理はともあわせ今後の研究にも発展できるよう整理した。
証券化の進展に伴う金融危機の影響を、国債利回りとスワップ金利とのスプレッドによる金融リスク測定によって行うという影響要因分析に関しては、大阪大学宮越教授、東北大学佃教授、青山学院大学島田准教授らとの意見交換をふまえながら進め、その研究成果を共同論文として2つの国際学会で報告することができた。
証券化商品、特にいわゆる「仕組債」は、資金運用環境の厳しい日本において、金融機関はもとより、事業法人、財団法人、学校法人など、金融を主たる業務としない組織においても、程度の違いはあるものの資金の運用手段の一つとして広く活用されるようになってきている。しかしながら、こうした商品の商品特性については必ずしも十分な理解がされているものではない。研究のまとめにあたっては、今後の新たな研究の展開の方向性もにらみながら、証券化の進展が生み出したこうした商品が、事業法人等にとってどのような意味を持つのかについても検討し、今後の新たな研究の展開を考えることができた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Two Financial Tsunamis hitting in Japan2010

    • 著者名/発表者名
      高橋豊治
    • 学会等名
      The Australian Conference of Economists 2010
    • 発表場所
      Dockside(オーストラリア・シドニー)
    • 年月日
      2010-09-28
  • [学会発表] Two Financial Tsunamis hitting in Japan2010

    • 著者名/発表者名
      高橋豊治
    • 学会等名
      The 18th annual Conference on Pacific Basin Finance, Economics, Accounting and Management
    • 発表場所
      Graduate University of Chinese Academy of Sciences(中国・北京)
    • 年月日
      2010-07-25
  • [図書] 金融危機とマクロ経済第2章(岩井克人・翁百合・瀬古美喜編)(サブプライムローン問題の日本経済への影響:日本を襲った2つの金融危機)2011

    • 著者名/発表者名
      宮越龍義・高橋豊治・島田淳二・佃義彦
    • 出版者
      東京大学出版会(掲載決定(印刷中))
  • [備考]

    • URL

      http://c-faculty.chuo-u.ac.jp/~toyohal/Research/papers.htm

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi