本研究の目的は、「裸の王様」症候群のメカニズムを解明することである。「裸の王様」症候群とは、職場での個々の職務・役割間で適切に調整されなくとも偶発的に発生しうる職場でのスムーズな仕事の「流れ」が好ましくない結果をもたらす現象を意味する。さらに、この「流れ」は非倫理的な実務で非難される企業ならびに大惨事を引き起こす企業の組織文化においても存在しえる。本研究は、この好ましくない「流れ」に関するメカニズムを解明することである。以下、おおよその研究計画を記した。 (1)文献調査ならびにクリティカル・レヴュー ワークフロー・コーディネーション・組織化理論を中心に、職場の「流れ」に関する文献調査を行う。 (2)質的調査 知識集約型企業・IT企業で質的調査を行う。 (3)計量的調査 質的調査で得られたデータから、計量的調査をデザインし、「流れ」のメカニズムを測定する。 なお、各段階において得られた成果をまとめ論文化し、国際学会等で報告する。また、国際レフェリー制ジャーナルへも投稿する。
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