研究概要 |
本研究では、大企業組織において、組織全体のマネジメントを担う立場の部長職以上の女性を「女性上級管理職」と呼び、彼女たちが自らの力を発揮している組織マネジメントのもつ仕組みの特徴を明らかにすると共に,活躍する女性上級管理職自身のマネジメント能力とはいかなるものであるのかを明確にすることを目的とした。 第1年目にあたる平成19年度は,先行研究レビューと共に,仮説を構築するために,実態調査を行った。先行研究においては,日本では,一般的な女性活用についての研究は進んでいるものの,女性上級管理職についての研究はそれほど多く見つけることはできなかった。 また,実態調査について具体的にはまず,8月から10月まで,東証1部上場企業の取締役以上の役職についている女性上級管理職9名にインタビューを行った。またこうした組織のマネジメントならびに女性たちの能力の特徴を浮かび上がらせるために,女性の社会進出が高いといわれる沖縄県において,12月にその状況について,沖縄県庁,沖縄市の上級女性管理職にインタビューするとともに,概況について,沖縄県庁の担当者に話を聞いた。 加えて,日本での女性上級管理職にまつわる特徴を明確にするために,海外で,日本人女性が活躍しているといわれる香港にて,1月に日本入の女性上級管理職3名にインタビューを実施した。 調査の中で女性管理職がどのような研修をうけているのかが浮き彫りにされた。外部研修という切り口から、高田は「女性管理職のリーダーシップ育成についての一試案」として、新しい時代の女性研修のあり方について論じた。
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