研究概要 |
本研究では、大企業組織において、組織全体のマネジメントを担う立場の部長職以上の女性を「女性上級管理職」と呼び、彼女たちが自らの力を発揮している組織マネジメントのもつ仕組みの特徴を明らかにすると共に,活躍する女性上級管理職自身のマネジメント能力とはいかなるものであるのかを明確にすることを目的とした。 第2年目からは、研究対象を大企業の女性上級管理職に加え、専門職として女性上級管理職と同様に社会的な責任をもった仕事をしている女性医師も含めて研究を行った。昨年から続けているインタビュー調査についても、女性医師とそれを取り巻く病院トップへのインタビューを加え、沖縄の病院についてはケース作成を行った。合わせて、京都および福岡における女性上級管理職とともに、彼女たちに対する支援体制についてのインタビューを実施した。 昨年からの蓄積したインタビュー結果からまとめたいくつかの仮説を踏まえ、本年度の2月には、東京証券市場およびJASDAQ上場企業の女性上級管理職(役員、執行役員を含む)311人を対象としたアンケートを行った。回収率は全311人配布のうち、77人で24.8%に上った。アンケートは、横田が関わっている他の研究との共同調査となっている。これによって、現在の女性上級管理職を取り巻く状況と課題とともに、組織マネジメントのあり方への提言が可能となる。
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