3年間の研究の中で本年度が最後の研究機関となることを受け、今年度は、これまで行ったインタビュー調査および質問紙調査のまとめと学会報告を行った。まず質問紙調査の結果について、女性上級管理職の調査全体を報告するための報告書を作成した(掲載は、三田商学論集2010年6月号)。また、女性上級管理職の一部として専門的女性上級管理職である女性医師のキャリア継続のための組織マネジメントのあり方を考察し、その結果を、Association for Information Systems(AIS)のJPAIS(Japan chapter of Association for Information Systems)のJPAIS/JASMIN International Meeting 2009にて報告を行うとともに、沖縄私立病院のビジネスケースも作成した。 なお、これまでの研究で得た知見によれば、女性が上級管理職まで働くためには、引っ張りあげる上司の存在と、本人の社内、社外のネットフーク形成力、および多様な価値をもつ周囲の人々の存在という点が上げられているが、これらが実務上いかなる意味があるかについても、女性を積極的に登用していることで知られている京都銀行にて確認を行った。 現在、インタビュー調査結果についての検討結果、そこから得た知見に対する質問紙調査の検証結果についてまとめており、今後論文として発表する予定である。
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