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2009 年度 実績報告書

日本企業の国内回帰現象と国際競争力に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19530357
研究機関東洋大学

研究代表者

中村 久人  東洋大学, 経営学部, 教授 (30132111)

キーワード国内回帰現象 / 産業空洞化 / マザー工場 / 現地生産 / 「日中双頭」の製品開発
研究概要

研究内容:21年度はこれまで入手した資料や論文・著書を読むと同時に、日本企業の国内回帰の反面教師として、アジアに進出して成功している日系企業について研究を行った。1月にはインドネシアに進出して好業績を挙げているユニチャームを訪問し、現地社長にインタビュー調査を行うと同時に、工場だけでなく製品販売先の卸商と小売商でも調査を行った。また、夏休み期間中には他の研究機関(東洋大学経営力創成研究センター)の調査で、ベトナムのハノイ近郊に進出しているマニー・ハノイ(MHC)を訪問し、現地での生産と人的資源管理を中心にインタビュー調査を行った。
研究の意義と重要性:本年度、海外調査したユニチャーム・インドネシアの工場は97年から操業しており。製品はベビー・ケア(赤ん坊紙オムツ)、女性用生理用品、ナプキンなどである。
同社の業績好調の原因は、発展途上国に適した製品の生産と販売方法である。製品生産においては先進国用製品と違って機能面をかなり削減し、包装の中に入れる製品数も極端に少なくすることにより、売値を安くしている。顧客には低所得層が多いが、人口が日本の約2倍なので結構高い総売り上げになるというビジネス・モデルである。中国などでもこのやり方で成功しているそうである。
ベトナムのマニー・ハノイの調査では、工場立地が都心から遠い田舎にある(他の日系企業のように工業団地に入らない)こと、社内公用語が日本語であることなどそのユニークさに感銘を受けた。
これらの成功企業の観察から、日本企業が国際競争力を持つために必要な戦略、つまり発展途上国において企業競争に勝つためにはどのような戦略が必要かがみえてくるのであり、そこから得られる知見は日本企業に裨益するところが大きいと思われる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] トランスナショナル経営論以降のグローバル経営論―メタナショナル企業経営を中心に―2010

    • 著者名/発表者名
      中村久人
    • 雑誌名

      東洋大学『経営論集』 75号

      ページ: 99-112

  • [雑誌論文] ベトナムにおける直接投資の環境と動向―日系企業の現地生産と人的資源管理を中心として―2009

    • 著者名/発表者名
      中村久人
    • 雑誌名

      東洋大学『経営論集』 74号

      ページ: 33-46

  • [図書] グローバル経営の理論と実態(新訂版)2010

    • 著者名/発表者名
      中村久人
    • 総ページ数
      313
    • 出版者
      同文舘出版
  • [備考]

    • URL

      http:www.toyo.ac.jp/fba/pblsh_j.html

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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