研究課題/領域番号 |
19530376
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
石川 修一 神戸学院大学, 経営学部, 教授 (70193274)
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研究分担者 |
赤壁 弘康 南山大学, 経営学部, 教授 (40192877)
南川 和充 南山大学, 経営学部, 准教授 (10295834)
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キーワード | 観光 / ホスピタリティ / 遺跡の活用 / 博物館 / 資金調達 / マーケティング / 遺跡の保存 / 地域のアイデンティティー |
研究概要 |
本年度は、前年度(2007年度)に行った東北・青森地域の遺跡及び関連施設での視察・ヒヤリング調査などの内容を2008年6月に日本観光学会第97回全国大会で発表をした。同年12月に研究発表会を行い、遺跡関連施設の職員などの参加を得て、さらにブラッシュアップした研究成果の内容についてコメントを受けた。その結果を参考にしつつ、東海・横浜・東京・千葉地域での視察・ヒヤリング調査を行った。その結果、つぎのような成果が得られた。 1.遺跡や遺構など保存するためには、資金調達が必要である。 2.そのためのファイナスのモデル化を試みた。 3.これを実現するにはそれらの観光資源となるものにより多く訪問者があるよう魅力あるいはホスピタリティがモデルに組み込まれていなければならない。 4.このような観点からも遺跡など関連する施設をどこに立地させるかが重要である。 5.しかし、その施設単体では十分に魅力度を発揮し、それを活用して十分な資金達を実現するのはなかなか難しいのが現状である。 6.したがって、遺跡など関連する施設に関する資金調達には、関連施設の立地とともに、マーケティングの観点から、地域の歴史・アイデンティーを表す上述の他のヘリテージを、遺跡や遺構及び関連施設に関係付けた商品にすることによって、遺跡など関連する施設の魅力度を高め、その収益性を向上させることが重要である。 今後の方向と課題は次のようについては、(1)遺跡や、遺構及び同関連施設におけるより先進的な欧州などの活用事例を調査・整理すること、(2)その結果を踏まえて日本の活用事例を調査・整理し、問題点を把握すること、(3)マーケティングの観点に立つファイナンス・モデルの概念を取り入れた立地モデルを構築するとなる。
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