研究概要 |
平成20年度の研究では、平成19年度に引き続き文献・資料の収集とそれら既存研究の整理を行うとともに、店舗内買物行動に関する実証分析を行うためゐフィールド調査を実施した。加えて、研究活動を進める中で、消費者の店舗中空間行動についての研究の蓄積が少なく体系化が遅れていることを改めて確認し、より広い視点で店内買物行動についての知見を蓄積する必要性についても認識するに至り、関連する基礎的研究にも取り組んだ。 平成19年度から継続して行っている文献・資料の収集とそれら整理については、視線移動のデータやWebページ閲覧行動のデータが、店内の買物行動データと類似した特徴を持つことから、それらの分析手法の研究にも対象を広げてさらに文献を収集し整理を行った。とはいえこれらの関連領域の文献は比較的多く存在するため、平鹿20年度のみで十分な整理をするまでには至づていない,そのため平成21年度も引き続きその整理に取り組むことを継続課題とした。 店舗内買物行動に関する実証分析については、食品スーパー2店舗におけるフィールド調査によるデータ収集を行い、それらのデータについて整理し基礎的な分析も行った。今後は、既存研究の整理が完了し次第、レビュー結果に基づく買物行動モデルの構築と.当該データへの適用を行っていく予定である。 店内買物行動についての知見を蓄積するための基礎研究の成果としては、著書(分担執筆)l件(西尾チヅル・桑原健-・猿渡康文(編著)『マーケティング・経営戦略の数理』5章「環境変化と店舗戦賂-潜在クラスモデルの適用-」朝倉書店)と論文1件(「棚スペース管理のための実務的ガイドラインに関する考察」『流通情報』)を公表した。
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