本研究は、これまで必ずしも十分には蓄積が行われていなかった店舗内購買行動の研究、特に店舗内空間行動(売場探索行動)の研究を進展させることを目的として取り組んでいるものである。また、これまで人手による直接観察法が中心であった店舗内空間行動(客動線)の測定手法に、RFIDやカメラによる測定手法などの新たな手法が提案されてきている。このことを背景として、これまで以上に客動線データの分析手法への実務的要請が高まることが期待される。そこで本研究では、そのような要請への対応として客動線分析の基礎的な手法の整理を行うことも目指している。以上のような研究の目的に基づき、本研究では、主に下記の3つの項目に重点を置いて研究活動を進めている。 (1)店舗内購買行動に関する既存研究の体系的整理 (2)消費者の異質性や通路による行動特性の差異を考慮したモデルの開発 (3)商品カテゴリー購買生起モデルの開発
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