研究概要 |
コーポレート・ガバナンスで重要なのは、会社のコンロトール・メカニズムをいかに働かせるかであり、経営者をいかに株主・投資家の利益に沿うように規律づけるかである。その際に、効率的なコーポレート・ガバナンスを推進するために会計情報がどのような役割を果たしているかを統計的に調査する。筆者はこれまで1980年代と1990年代におけるコーポレート・ガバナンスと会計情報の関係を実証的に調査し、1冊の著書にまとめた(乙政[2004]『利害調整メカニズムと会計情報』森山書店)。だが、2000年以降のコーポレート・ガバナンスの構造は大きく変化しており,その状況での会計情報の作成局面、開示局面および利用局面における経済的帰結に関する証拠は得られていない。そのために,財務関連データ,株価関連データ,ガバナンス変数関連のデータベースを拡充させ,実証的な分析手法によって会計情報の有用性を検証する。
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