研究概要 |
本研究課題は,わが国における会計史研究の足跡を網羅的にとらえるため,研究データベースを作成し,そしてそれを分析するものである。そのため,雑誌『会計』のうち会計史研究に関するものを手作業で選択し,これをリサーチ・データベースとして分類をふかした上で集計している。対象となった文献は,800を超えており,日本の会計史研究の進展を示唆するものである。 当年度は雑誌『会計』のデータベースの拡張とさらなる分析を行い,データベースについてはすべての文献のPDF化をすすめた。公開には調整が必要であるが,内部的には利用可能な形式を整備中である。近日中に,文献のPDFを含まないデータベースは,著者名,論文名,出所(巻・号,ページ数),論文の概要,主題による区分・時代による区分・地域による区分という3視点からの区分による分類を含んでおり,これはwebに近日中に公開される予定である。分析については,データの拡張に伴い,昨年度までに行っていた時代区分についても見直しを行った。現時点での分類は,戦前,戦後の大きな2区分と,戦後については日本会計史学会の創立の前後をさらに区分した3区分について行っている。ただし,これは暫定的な結論でありこの視点から研究の進展と変化をとらえた論考を現在執筆中である。また,2007年度に一度公表を行った英語での論文についても,データの拡張に伴い見直しを進めており,こちらも近日中に出版に向けた提出が行われる見込みである。
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