研究概要 |
研究開発集中度,広告宣伝集中度が高くても,必ずしも業績や企業価値が高まるわけではないことが指摘されているように,組織資本は研究開発投資等と企業価値を結び付ける重要な無形資産である可能性がある。 本研究の研究期間は4年を予定しているが,その間に,こうした研究開発投資等と企業価値の間に介在する組織資本と企業価値の関係を,財務データベースを用いた分析に加え,アンケート調査による分析によってその一端を明らかにしたいと考える。 より具体的には,組織構造,業務プロセス,意思決定権限の分散化(分権化),インセンティブシステム,雇用,教育などの企業の組織行動・方針・仕組みの違いがどのように企業価値に影響を与えるか。また,産業,企業規模等の違いにより,組織資本と企業価値の関係に違いが見られるかを明らかにしたい。 さらに,比較研究には注意を要するが,可能であれば,こうした関係に国際的な違いが見られるかについて実証的に明らかにしたい。
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