具体的な研究内容は、コーポレート・レピュテーションの学界への貢献可能性と、とりわけ医療への適用に焦点を絞って研究した。その最終的な成果が、著書『レピュテーション・マネジメント』である。また、医療バランスト・スコアカード研究学会の全国大会(札幌)において開催された学会で学会報告を行うことができた。報告の要旨は、医療の品質を高めることがコーポレート・レピュテーションを向上することにつながるが、そのアプローチには何があり、どのような方法によるべきかを明らかにした。 実施計画との関係であるが、日本企業への訪問は、予定通り十分できた。聖路加国際病院のほか、東京医科大学、慈恵医大、竹田綜合病院、渓人会を訪問して、文献研究の結果を学会報告した。研究成果の発表もできた。YKKは工場などへ3回にわたって訪問した。トヨタには、個人的な営業上の関係で訪問はしなかったが、東京で常務と会い、初期の目的は達した。松下電器産業も、2度にわたって上層部と打ち合わせした。海外は、アメリカ会計学会に参加した。これらの成果は、著書のケース・スタディで活用した。 欧米および日本の必要な文献も揃えることができた。とりわけ、当初予定していた内部統制の関連資料は、本年度に一通りそろえることができたように思う。ガバナンス関係の図書・資料も、当面の研究に必要な資料は揃えられたように思う。 以上、平成19年度に関して言えば、予定通りの結果を出すとともに、併せて十分な成果をあげることができたといえる。
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