研究概要 |
本年度は,会計基準のコンバージェンスと無形資産について,会計基準および会計研究の国際的動向について,文献およびインタビューによる調査研究をおこなった。会計基準の動向については,国際会計基準およびアメリカ基準における無形資産の取扱およびその実務における適用状況を調査研究した。国際会計基準およびアメrリーカ基準において,無形資産は企業結合時に認識されることになるが,その範囲は,たとえばIPRDにみられるように,ますます拡大しつつある。くわえて,国際会計基準において,自己創設無形資産も認識可能な枠組みとなっている。このような制度上の拡充も企業における無形資産の重要性を反映したものといえる。 このような会計基準の実務における適用状況は,国際会計基準が無形資産の認識に積極的であることから,とりわけフランスおよびイギリスの企葉における実務状況に焦点をあてて調査した。なお,調査対象とした企業の数は調査としては充分ではなく,次年度の課題とすることにした。 会計班究の動向については,アメリカ会計学会における無形資産研究を調査するとともに,国内の無形資産を研究対象とする主要な研究者を招き,カンファレンスをおこなった。そこでは,企業結合時における認識や実証研究などをあぐり活発な議論が展開されたが,そこで提起された論点については次年度の課題とすることにした。
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