研究概要 |
平成21年度においては,竹原と久保田が,四半期財務諸表開示が情報の非対称性と流動性に与える影響について分析を行い,その結果を論文として取りまとめ,日本会計研究学会大会,10th Annual Conference of Asian Academic Accounting Association, Southwestern Finance Association 49th Annual Meetingにおいて,その成果を発表した.同論文については発表時のコメントを考慮して大幅な改訂を行い,22年度8月に開催されるAmerican Accounting Associationでの発表論文として採択されている.また竹原は,退職給付会計に関連する問題として,未認識数理計算上差異の即時認識が企業の財務特性,および株価形成に与える影響について分析し,その成果を日本ディスクロージャー研究学会において発表した.この研究については,論文として現在取りまとめ投稿準備中である.最後に竹原と久保田は,法定法人税率の変更が財務諸表項目と株価に与える直接的な影響に関して分析を行い,その結果をワーキングペーパーとして取りまとめた.これは本研究課題の初期に行った税効果会計を考慮したシミュレーション技術の応用であり,その成果が平成22年度日本ファイナンス学会大会で発表されることが決定しているだけでなく,複数の国際学会において発表するべく,現在,発表のための審査中である. なお研究課題の成果として,本報告書「雑誌論文」の項目に記した論文2編が海外の査読付学術誌に掲載されたほか,会計発生項目アノマリーに関する論文1編,包括利益の情報内容に関する論文1編の査読付海外学術誌への採録が決定している.
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