研究概要 |
わが国のハンセン病問題は,患者たちに「療養所」への収容を強いた「強制隔離絶滅政策」として特徴づけられる。しかし,いったん,「ハンセン病療養所におけるハンセン病問題」から「市民社会のなかのハンセン病問題」へと視点をずらしてみる。そのとき,ハンセン病への偏見と差別による被害を市民社会のなかで被ってきた存在として,《家族》《社会復帰者》《再入所者》たちが浮かび上がってくる。彼ら/彼女らから,そのライフストーリーを丁寧に聞き取ることをとおして,「市民社会のなかのハンセン病問題」のありようを浮き彫りにすることが,本研究の目的である。
|