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2008 年度 実績報告書

認知症ケアを支える「地域」の形成

研究課題

研究課題/領域番号 19530435
研究機関岐阜大学

研究代表者

小林 月子  岐阜大学, 教育学部, 教授 (00004094)

キーワード認知症 / 地域 / ケア
研究概要

平成20年度には、認知症高齢者を地域全体で支える試みを行っている自治体を訪問し地域によって特色あるケアの実態を調査した。
福岡県大牟田市は、行政(市)のトップから末端までの職員を動員し、高い理念を持つ介護事業所と住民の3者の連携による認知症の地域ケアを行っている。3者の連携によって実現する地域での徘徊模擬訓練や、小中学校の児童への認知症の出前講座や絵本作成など、地域の資源を総動員して認知症介護を行おうとする姿勢がきわめて明白であった。
長野県上田市では、さまざまな認知症の高齢者のための公的施設やサービスとならんで、地域住民の有志から構成される自助集団が、自主的に形成・運営する集団が、インフォーマルであるが十分にに認知症ケアの内実を果たせる活動を担っていた。参加者は、介護保険と関係なく自分たちのペースで会を運営している。そこには会の運営に責任を持つ社協関係者の存在があるが、なによりも自分たちの力で会を運営しようとする参加者(認知症の人を多数含む)の存在が大きい。
岐阜県大垣市では、認知症高齢者を含む要介護者が介護保険では充足されない生活上のニーズを満たすためのサポーターを養成し、利用している。介護保険からもれるサービスを地域のサポーターがいかに安定的に提供できるかの模索を行っている。
こうした試みは確実に成果を挙げてきており、地域の特性・資源を十分に生かしたところではとりわけ成果が大きいと思われる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 制度外サービスと住民のニーズ2009

    • 著者名/発表者名
      小林月子
    • 雑誌名

      岐阜大学教育学部研究報告(人文科学) 57巻2号

      ページ: 41-52

  • [雑誌論文] 自助・共助集団とコミュニティー・ケア2008

    • 著者名/発表者名
      小林月子
    • 雑誌名

      岐阜大学教育学部研究報告(人文科学) 57巻1号

      ページ: 27-44

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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