今年度は、次年度に予定している本調査に先立って、その調査計画の検討を以下の通り行った。 1.職業名の選定:職業母集団からの標本抽出という観点に立ち、大分類9-中分類81-小分類364から成る「日本標準職業分類」を抽出枠とし、大分類を「層」とした層化抽出の原理を用いた上で、計36職業を抽出した。 2.プリテストの実施(1)集合調査:評定職業名・質問内容を設定した後、本学の学生を対象として、集合調査によるプリテスト(予備調査)を行った。計124票が回収され、回答エラーおよび記述的な統計分析を経て、若干の調査設計の見直しを行った。 3.プリテストの実施(2)面接調査:本調査の対象である有職の男性を対象として、面接調査によるプリテストを行った。計11名に対して実施するとともに、疑問点・問題点などの指摘を行ってもらい、調査設計の修正に役立てた。 以上の検討とプリテストを経て、本調査では、職業カードを用いた分類作業(選好・類似判断・親の期待)に基づく回答を面接調査員が記入し、その他の職業イメージ・仕事価値観や対象者の属性(年齢・職業など)の回答は対象者が自ら調査票に記入するという手順で実施することとなった。また、これらと並行して、本調査の具体的な対象者とその抽出手続きについて、センサス・データを用いて対象地である首都圏エリアの層化、地点数の割り当て、ランダムウォークによる世帯抽出と対象者選定などの検討をすすめた。
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