今年度は、下記の通り、前年度に実施したプリテストの結果を総括した上で、本調査の計画および実施とデータ作成・チェソクを行った。 1.前年度に実施した、本学の女子大学生を対象としたプリテストのデータを分析し、回答者間で職業分類構造にどの程度の一致性/多様性が存在するか、またそれはどのような分類構造であるのかを論文としてまとめた上で、学内の雑誌に掲載した。この分析結果をふまえた上で、本調査における評定対象とする職業名や調査項目に、若干の改変を加えた。 2.本調査の計画の詰めを行い、調査票作成・印刷、エリア・サンプリングによる調査地域の抽出、調査員マニュアル作成・説明会実施等を経て、9月10日〜28日に訪問面接調査を実施した。なお実査は、専門調査員を有する調査会社に委託した。対象者は東京都23区在住の25〜39歳男性雇用者、ランダムウォーク方式により各地点10ケースに達するまで世帯訪問・該当者の有無・調査協力依頼を繰り返し、総計200ケースの有効回答を得た。 3.回収された調査票における回答に基づいて、分析用のデータ・ファイルを作成した。その際に、職業名などの自由回答項目にっいては、適宜アフターコードを付与した。一通りデータが作成された後、エラーチェックを行い、必要に応じて修正を施した。 4.有効回答者の標本代表性を検証するために、「就業構造基本調査」データの該当属性(東京都23区在住の25〜39歳男性雇用者)を有する者との職業・学歴比較を行った結果、本調査回答者の学歴がやや低いことが確認された。一方、職業・学歴間の関連性について、他の全国調査(日本版総合社会調査JGSS)データを用いた結果と比較したところ、学歴/現職/父職との相互連関において本調査はほぼ同程度の関連が確認された。
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