研究概要 |
ブラジル人住民の地域社会への参加と統合の条件を、愛知県西尾市を中心とする現地調査から明らかにしようとするものである。具体的には,ブラジル人住民と日本人住民が「地域における共生」にむけてどのような協働を行ってきたのかに関する分析,さらには第2世代の日本社会への定住が現実的になるなかで,かれらへのインタビュー調査をつうじて,定住プロセス,定住戦略に関する分析を行う。また,地域レベルからさらには地方自治体の政策(統合政策)へと視野をひろめ,共生と統合という二つの概念を実証と理論の両側面から考える。 さらには,本課題遂行中におこった2008年秋のリーマンショック以降の不況下におけるブラジル人住民の実態を把握し,かれらの日本社会での位相を再検証してみたい。
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